お金を大きく増やす戦略【基礎的な考え方】

お金を増やすための、基本的な方針というか、私が思っている「お金を増やすために最初に必要なこと」についてお話します。

ここでは、具体的にどんな投資先が良いとか、そういう話はしません。

それよりも私が今一番言いたいことは、自分のお金を増やすには

「増やすために貯める」

という認識、そしてその経験が必要だということです。

お金を増やす

仮に今より収入が増えても、あるいは期せずして突発的に大きな入金があっても、この感覚がなければ長期的に見てあなたの経済的な状況が大きく好転することは難しいでしょう。

その上で、お金を増やすために最初に必要なことについてお話します。

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「増やすため」のお金を明確に分ける

第一に、お金を増やしたいと考えるなら、最も大切だと思うのは、日々消費に回すお金や、特定の目的に使うためにする貯金などと、これから大きく増やそうとするためのお金を

「明確に分けること」

です。一番分かりやすいのは、それ専用の銀行口座を作って別にしておくことです。ただし、個人的にはいわゆる積立投資とか「401K」とかはあまりおすすめしません。

後でも言いますが、そういう「貯金のための貯金」や「お任せ投資」みたいなやり方だと、一番大事な「お金に対する自分の経験値」が上がらないからです

とにかく、いずれにしろ第一に始めることは「増やすためのお金」を他から完全に隔離することです。

ちょっと変なたとえ話ですが、たとえば江戸時代以前は、日本では

「お米」

がお金みたいなものでした。

お米は当然いわゆる「農民」が作っていたわけですが、彼らにとって「お米」とは?

……と想像してみましょう。

稲作に従事する農家の人は当然、そのお米を自分たちの主要な食料としていたはずです。しかし同時に、何か欲しいものがあればは「お米」と交換することによって調達するのが当然だったでしょう。第一、税金も「年貢」としてお米で支払うのです。

士農工商の時代。貨幣が一般化する以前の社会では、お米というのは

① 税を支払う方法
② 他の物品と交換する道具

そして、

③ 自分の食べ物

という3つの必要性を同時に満たすものでした。でも、これだけじゃダメですよね?

なぜかというと、これじゃ、翌年、お米を作れないじゃないですか。

……だから、翌年の稲作の苗を作るための米、つまり

④ 種籾(タネモミ)

が絶対必要です。

いわば現代人はお米がお金に変わったことによって

「種籾を取って置く」

という当然の習慣をすっかり見落としてしまったとも言えます。

ちなみに、農民が次年の稲作のために取って置く種籾というのは、その辺に適当に散らばっている残った米を使うんじゃないですよ?

農民は毎年稲刈りをする少し前に、種籾にする分の米を先に田から選別して大切に保管しておくのです。種籾になる米というのは、慎重に選りすぐった特別な米なのです。

……話を戻しますが、現代、自分が持っている「お金」の中から、種籾のようにそれを選別して保管しておこうと考える人は稀です。つまり多くの人は自分の収入なり、今あるお金というのをすべて

① 税を支払う方法
② 他の物品と交換する道具
③ 食べ物の調達

までに費やしてしまい

④ 種籾

となるべき「お金」を取って置くという観念がないのです。

現代では、増やすためのお金を選別して保管した上で、それを使って将来さらに大きな収穫を得ようという意識を持つ人は稀です。

士農工商……と言いますが、お金に対する感覚という側面から見ると、実は「士(サムライ)」は今で言えばいわゆる「会社員」「サラリーマン」に近いです。「工商」はある意味自営業者、経営者に近いです。

そして、意外ですが実は「農」というのは最も投資家に近いです。

まずは種籾となるお米のように私たちもそれを特別なものとして「使うためのお金」と区別して大切に保管しなければなりません。

よく「お金に色はない」などと言いますが、これは基本的に「入ってくるお金」について諭した格言であって、私たちは「出ていくお金」についてはむしろ明確に色を分けておかなければならないのです。

期限や目標額を決めない

第二に、「増やすためのお金」に限っては、いつまでにいくら貯める……というような目標を設定しません。

これは意外かもしれませんが、私はそのほうが長期的に見てうまく行く可能性が高いと考えています。

もちろん、使うための貯金であれば逆に、明確に「いつ」「何に使う=いくら必要」というのが先に分かっているはずで、そのために貯めるのですから、当然に期限や目標額の設定は必要です。

しかし、「増やす」時にはまったく異なる発想をします。

ごく単純化して言えば、お金が増えるというのは、はっきり言って

「今ある金額が」→「未来のどこかの時点で」→「今より増えている」

ことだけが重要です。

たとえば、投資というと私たちはまず「利回り」に注目することが多いかもしれません。

もちろんそれも有効な判断材料であり、利回りが良いに越したことはありませんが、根本的なことを言えば、利回りが何%であろうと、今あるお金の絶対額が増えることこそ投資の第一条件です

また、基本的にはお金を増やすというのは「今あるお金を働かせること」で実現されます。

ただし、お金を得る方法はそもそもそれだけではありません。一方で私たちは自分の時間や労働力を直接お金と交換することができますし、新たに価値を生み出すこともできます。

「無から有を生む」

と言いますが、これだと利回りの計算が成り立ちません。

つまりお金を増やす手段というのは、単に「安全で割の良い投資先を探す」ことだけではありませんよね?

増えたお金を使わない

これも大事です。……と私は思います。

ある種の「覚悟」を持つ必要があるのです。

第三は、いったん「増やすために存在するお金だ」と決めたからには、それを元手にして仮にお金がどんどん増えても、それはもともとなかったお金だから、そのまま「増やすためのお金」のまま隔離しておき続けるということです。

実は、これが最も難しいです。

しかし、この覚悟がないとおそらくあなたは、自分が期待しているような大きなお金を持つことがずっとできません。

……もちろん、一生使わないで置いておけと言っているわけではありませんよ。

もちろん、人生のどこかの時点でそれを「精算」するタイミングがやってくるはずです。

でも、

「日常的にちょっとお金が必要になったから」
「友人に無心されたから」
「あるのにぜんぜん使わないのももったいないし、少しくらいなら」

……とかいう理由で使ってはいけません。

もし、本当に「お金が増えた」と実感できるくらいの金額に至ったとすれば、おそらくその頃には、あなたはそのお金をこれからどう利用し、何に当てていくのが

「自分の人生にとって最も有効か」

ということを悟っているはずです。

そう思う時期が自然に来ます。

その時こそ

「収穫の時」

なのです。

「ああ、今こそこのお金を使うべき時だ!」

と心から思える瞬間まで……それまでは、そのお金は、お金だと思わないでください

本当に増やすべきなのはあなたの経験値

上記のような点も含めて、実は本当に「増やすべき」なのはあなた自身のお金に対する経験値です。

単に種籾と土地さえあれば、武士でも商人でも立派なお米を作れるかというと……もちろんそんなことはありません。

では、武士や商人の人が、農民に稲作のやり方のコツやノウハウを聞けば、自分ひとりでもできる?

……ちょっと難しいような気がしますよね?

というか、途中で投げ出すかも。

お金について言えば、経験値と言ってもそれは、単に投資案件を見分ける目とか、リスクを回避する方法とか、良いビジネスモデルを見つけたりひらめいたりすることとか……そういう知識や技術のことだけではないのです。

たとえば、お金に余裕がないならないなりに、まとまったお金がある時ならそれなりに……その状況ごとに、お金との向き合い方や付き合い方を知ることも経験です。もちろんそれは時には手痛い失敗をしたり、お金以外の面に思わぬ影響が出たり……も含まれます。

私が考えるに、本当はそういった諸々の経験こそ、その人の

「マネーリテラシー」

なのです。

そして、ある意味当然ですが、その人のマネーリテラシーが大きくなればなるほど、その人が持てるお金の額も資産も、それに伴って大きくなっていきます。

もちろん瞬間、瞬間でのブレはありますが、長い視点で見ると、結局その範囲に収まってゆくでしょう。

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