「人脈」の意味を考える

さて、ここまで「人はどういう時、他人に協力するのか」という観点で考えてきましたが……協力してくれるかどうかの前に

「第一、協力を求めるべき人はだれなのか」

という疑問が生じます。

もっと一般的な言い方をすれば、いわゆる

「人脈」

とは何か。

自分の周囲を取り巻く人間関係の中で、自分にとって特に「人脈」と呼べるような相手とは、実際にはだれなのか?

……ということです。

だれが人脈となるか

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自由と人脈

組織や集団といった実体的「場」を離れて活動しようとすると、単純に言って周囲に存在する人間の絶対数は激減します。

また、私の場合は自業自得というか……特にそうなのかもしれませんが、会社にいた頃の同僚や取引先の知り合いといった過去の関係者の力もほとんど当てにできなくなりました。

それで今度は、私は自分がいったい何を協力してほしいのかという面から……とりあえずだれかにやってほしいことを思いつくままに挙げてみました。

そうすれば、対象となる人物が想定できるかどうかは別としても、ひとまず

「だれに何を頼むのがふさわしいか?」

ということははっきりするはずだと思ったからです。

たとえば経理面で強い人に出納や資金繰りの管理をしてほしい、パソコンのスキルがある人にサイトの管理を任せたい……というように。

しかし、よく考えると……思い付くのはどれも私にとって特に決定的に重要な事柄ではなく、しかも、挙げてしまうと別にだれにでもすぐ頼めそうなものが多い気がしました。

第一、ごくふつうに業者に頼めば済むものもあります。

私は、あらためて考えてみて

「自分が一体どういう協力をしてほしいのか、ぜんぜんはっきりしていない」

ことに気がつきました。

もしかして

「私には頼りにできる人がいない」
「周囲に協力してくれる人がだれもいない」

……こんなことを思ったのは単なる気の迷い?

不安から出た的外れな逃避願望に過ぎなかったのかな……とも思いました。

不安な時はだれにでもある

組織にいた頃の理屈では、人脈は作れない

また、こうやってどんどん必要な作業や自分に不足していると思う面を挙げていこうとする行為は結果的に、それはかなり多人数による業務分担のようなものを想定しているのと同じになってしまうことに気がつきました。

いわば……そう、それはまるで「会社」のようになる。

我ながら笑ってしまいました。

結局それって、組織に属しているときの発想と同じだったからです

組織に依存していたときには、必要ならば幅広く人材を募集して多めに採用し、選抜しつつ適材適所に割り振り、意欲を維持しながら育ててゆく……などと本気で思っていましたが、それはつまり組織の調達パワーやすり替えメソッドを前提とした方法だったわけで、今そんなやり方を踏襲できるはずはありません。

要するに必要な事柄すべてについて、いちいち理想的な担当者を求めたり、やり方自体曖昧なままなんでも丸投げできるような協力者が周囲に何人もいてくれることを願ったりする……このことがそもそも非現実的なのです。

しかし、前に述べたように単に友達とか親しい人だからというだけで協力してくれるわけでもありません。

自分が考えていることが不明確であることに気づく

迷った挙句、私はこう結論するしかありませんでした。

他人の協力を仰ぐには、まず協力してもらう内容がきわめて明確になっていなければならない

しかも、協力者を求めるという作業は想像以上に難しいということはもう分かっているのですから、何でもかんでも協力を求めるのではなくて、まずは本当に必要な部分を限定しなければならないはず。

何をおいてもその決定的な部分についての協力者を確保することに集中すべきではないかと。

決定的協力者を作ろう

その発想から……私がたどり着いた一定の結論がこれなのです。

まあ、呼び方は私が勝手に付けただけなのでどうでもいいのですが、一応紹介しておくと、私はこれを勝手に

「PNW(Private Network Web:プライベート・ネットワーク・ウェブ)」

と呼ぶことにしています。

これは、いわば自分を中心としたそれぞれの人との関係の種類を示した俯瞰図のことです。

ただし、その関係というのは通常考えられるように血縁、続柄とか所属している組織・団体とか、あるいはどの程度親しい関係にあるとか、そういった関係を表すものではなくて、自分が何らかの目的を達成するために、

「どういう特徴を持った協力者が存在することが最も有効か」

という点を考慮して、自分が本当に求めるべき人物を特定するためのものです。

何が「人脈」と呼べるのかを考える

もちろん、より多くの人が自分に協力的であってくれれば、何事もよりスムーズに運ぶだろうと思います。

しかし、たとえば過去多くの偉大な成功者だって……周囲のすべての人があまねく協力的であったというわけではないはずです。

問題は、自分にとって特に重要な意味を持つ

「決定的協力者」

の存在です。

これが欠落している場合にはおそらくどんな目的も達成されにくいのです。

それで、私は実際にどんなタイプの「協力者」「頼れる人」がいたら今の私にとって最も有意義なのかを想像してみました。

そして、PNW上で想定しようとする決定的協力者を、次の4つのいタイプの人物だと結論しました(呼び方はそれぞれ私が勝手に名付けたもので、一般的な表現ではありません)。

① フロンティア
② ファン
③ ダブル
④ シンメトリー

もちろん、これ以外に個別の面でいろいろ協力してくれる人が何人いても構わないし、それはそれでとてもありがたいことでしょう。

ですが、人間が何かを成し遂げようとするとき、この4つのタイプの協力者だけは、最低1人は絶対に確保したいはずだと考えたのです。

逆に言えば、この4つのタイプの協力者がそれぞれ1人ずつでも確保できれば、ほとんど十分であるとも言えるのです。

つまり単純に言って……人が何を目的にするとしても、たった4人の協力者がいればたいてい成功するということです。

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