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投資と投機について

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昨今ではむしろほとんど見られなくなっていると言うべきでしょうか、もともと、特に日本の戦後からの伝統的な価値観では、

「働かざるもの食うべからず」

で、事実として付加価値を生み出すことができる労働や経済活動によって対価を得るのが善であり美徳であるというのが一般的なとらえ方だったと思います。

それが1990年代バブル期以降大きく変わってきました。

今では

「社畜」
「ブラック企業」
「働いたら負け」

……といった考え方のほうが主流でしょう。

投資や投機は「不道徳」か?

いわゆる

「投資」
「資産運用」

などによって「あぶく銭」を得るというのはそれ自体が善くないという考え方もあります。

それらはもはや本来の意味を失い、単に金を動かすことによって利益を得ようとする行為、いわゆるマネーゲームです。

私自身も、以前はこのような心理的葛藤を感じていた時期がありました。

何か自分で事業を興すというならこのような葛藤はありません。それなら、少なくとも先に何かを提供するわけですから。

その対価として「お金」をいただくわけですから。

しかし、いわゆる投資家というのはどうでしょうか?

単にお金を預けて膨らませて返させるという行為にも見えます。

要するに、自分は何もしていないのに、お金が増える。

ほぼ純粋な

「不労所得」

です。

そんなもの……何となく受け取るのをためらう気持ちがありました。

しかし、今では私は上のような考えはまったく不毛な錯誤であったと考えています。

現在、私は投資とか投機という行為は、他のほとんどすべての行為と同じように

「善でも悪でもない」

と感じているのです。

「不労所得は悪」という教えは錯誤である


たとえばこのようなまったく生産性のない、まさにゲームでしかないような行為によってお金を手に入れる、あるいはお金を増やす行為は「悪」ではないのか?

……と一瞬思ったが、やはりそれは錯誤であろう。

 出資した本人の動機はともあれ、そもそも論で言えば投資というのは融資と同じように

「必要としている人へのお金の工面」

の一方法である。その意味ではまったく悪くない。また、それによって何某かの利益を得ることもまったく悪いことではないだろう。

 そして、そのように文字通り直接的な意味で「工面」の意図がないとしても(たとえば専ら短期的な売買益を狙うだけの運用であったとしても)それは直接的には、その市場に参加していない者にはまったく何の影響もない行為である。

 投資家間でお金が移動してもその範囲での損得しか生まない。はっきり言って、関係ない。それによってだれが負けようと関係ないし、逆にだれかが大儲けしようとも参加者以外には何の関係もない。

 だから責める必要もないし、妬む必要もやっかむ必要もない。

 当事者にとっては、たとえば

「投資に失敗して金を失う」

のは単なる結果であって、不当に搾取されているとか、やむを得ずその状況に甘んじているという場合とはまったく前提が違う。それは、自らそのテーブルに着いた者だけに発生する結果でしかないからだ。

 これは要するに自由意志であり自己責任である。自分であえて参加したのだ。

 意味的には、ギャンブルでたまたま負けたという場合とまったく同じである(ちなみに、私はギャンブルについても合法かどうかは別として「悪いこと」とは思っていない)。

 もっと言えば、娯楽などで勝手に浪費した場合とも、ほとんど同じことである。

 これを裏から見れば、投資で得をしたからといって負けた者に対する後ろめたさなどを感じる必要もないだろう。仮にだれかに勧められてよく分からず行ったとしても、少なくとも、利益を得た側には何の責任もない。

 強いて言えば、よく分からない人に無理に勧めて投資させた人……だったら責められる可能性があるけれども、それは「投資そのもの」が悪いというのとは別の話だし、その場合でも善意の取引相手には無関係である。

 もっと言えば……よく分からないで手を出した本人にも某か落ち度があると言わざるを得ない。

だからといって必ずしも必要でもない

 たとえば社会環境の変化や物価とか貨幣価値の変動といったような、経済全体での影響を考慮すると投資や資産運用は必須だという人もいるが……私が思うに余計なお世話である。

 私の感覚では、自分の資産を賢く活用、とか、大事な資産をしっかり守ろう、とか、そう言いながら内心で元手を大きく増やそうとか思って利潤を追っている時点で「保全」ではない。それはもうゲームに自ら参加しているのである。

 私の本音を言うと、すでにある程度の資産や貯金を持っていて、それが少し目減りするからっていったい何だと言うんだ、と言いたい。

 いずれにしろ、それはやりたければやればいいものであって、必ずやらなければいけないものではない。

……ただ、このように述べたからと言って、私は投資や資産運用について否定的に思っているわけでもない。むしろ、成功を望んでいるのならば積極的に関心を持って当然である。

 私が言いたいのは、投資や資産運用は別に「良いこと」でもないし「悪いこと」でもないということである。