「人生に目標がない」

と悩んでいる人がいます。

私は、この悩みを自覚している人というのはある意味ではむしろ意識が高いと感じます。

そういった問題意識を持つ機会がない人も多いですし。

逆に安易に表面的な興味や関心に飛びつくようにして

「自分には夢や目標がある」

というだけである意味安心してしまっている人も多いからです。

その上で、人生の目標について考える際には、とにかくまず最初にこのことを確認したほうがいいです。

それは、多くの人が

「目標と目的を混同している」

という点です。

ちなみに、あなたは人が掲げた目標というのが実際に達成される確率ってどれくらいだと思いますか?

目標らしきものを自覚している人……40%
定期的にきちんと目標を立てる習慣のある人……20%
その目標を忘れずに行動を続ける人……10%
目標を達成する人……1%

―数値は私の勝手なイメージです。

別に詳細なデータは持っていませんが、一般的にはだいたいこんな感じではないでしょうか?

目標とは、必ず達成されるべきもの

ところが、私自身はそもそもの定義として

「必ず達成されるもの」
「達成する予定のもの」

だけを「目標」と呼ぶようにしています。

そうでないものは、いわば目標のような形をした

「夢」

みたいなものと言っても同じじゃないでしょうか?

つまりこの定義に当てはめると、そもそもちゃんとした「目標」を持っている人自体が全体の1%とか、そういうごくわずかな割合しか存在しないということになります。

……この意味では、

「目標が見つからない」

と悩んでいるあなたは、実はそんなに特別ではなくて、むしろ大多数の

「目標を達成しない人」

の一人にすぎません。

目標は「ある」ことが偉いわけではなくて、実際に達成されて初めて意味があるものだからです。

あなたは本当に「目標」が欲しいのか?

繰り返しますが、人生に目標らしきものが欲しい……でもそれが何なのか分からない、考えても何も思い浮かばないという人がまず気が付かなければならないのは

「目標というのは夢とか人生の目的といったものとは根本的に性質の異なる別のものだ」

ということです。

それで、あらためて考えると、

「あなたは目標が欲しいのですか?」
「それとも夢が見たいのですか?」
「人生に、一貫した目的のようなものが必要なのですか?」

……それとも、これらすべてを同時に手に入れたいのでしょうか?

この辺をはっきり考え直してみましょう。

「目標」には種類がある!

ところで、昨今は既存の成功法則への反論として

「目標など具体的に意識しないほうが人生はうまく行く」

というような論調も見られますが、私はそれはちょっと違うような気がします。

ちょっと雑な議論、と言ってもいい。

おそらく、そのような言い方になってしまうのは、目標というのを全部一緒くたに、十羽一絡げにまとめて考えているからではないでしょうか?

仮に、現実に達成する予定のものだけを「目標」だと定義したとして……その上でさらに、実は「目標」というのはいくつかの種類があるのです

目標の分類の仕方

……と言っても、実は多くの人がすでに「目標」というのを分類して把握することのメリットは知っていると思います。

たとえば

① 長期目標
② 中期目標
③ 短期目標

というように達成までのスパンで区別する方法や

① 目的
② 戦略
③ 戦術

というように階層的に細分化するような考え方。

① 習慣的目標
② 行動目標
③ 達成目標

というように分ける考え方もあります。

それで、私自身はこのように区別することにしています。

① 目標を達成するという体験のための目標(体験目標
② 達成可能だと分かっている目標(可能目標
③ 今のところ自覚できている範囲で最も遠くにある目標(地平目標

……うまい名付け方を思い付かなかったので、ちょっと長ったらしくてすみません。

でもとにかく、目標というものはこのように3つのタイプに区別して考えるのが最も

「達成率」

が高いと私は思っています。

目標とは、見つけるもの?

多くの人は、目標というのは自分自身が主体的に探し求め、見つけなければならないものだとイメージしています。

それで、中には

「夢や目標が見つからない」
「自分が本当にやりたいことが分からない」

といった悩みや焦りを抱えてしまう人も出てくるわけですが、そもそもこの考え方はあまり有効ではありません。

これは私が思うに

「目標は見つけるものだ」

という観念がそもそも現実と合っていないからではないでしょうか?

チルチルミチルの「青い鳥」じゃないですけど、そのようにして目標らしきものを探し回ったところでなかなか見つかるものではありません。

ただ多くの人は、結局時間や期限に迫られて、本意でない目標でも何とかして

「これが自分の目標だ、しょうがない、もうこれでいいや」

と思い込もうとするのです。無理にでも自分を納得させようとするだけなのです。

目標は、単に決めるものである

そこで、考え方を根本的に変える必要があります。

実は、そもそも目標というのは

「見つけるもの」

じゃありません。

実は、目標というのは

「単に決めるもの」

です。

そうです。

「自分がそれを目標だと決めたこと」

が目標なのです。

それ以外に、目標を目標たらしめる決定的な条件など存在しないのです

「え? じゃあ夢とか理想とか、自分がやりたいこととかはどうなるんだ?」

……と思うかもしれません。

でも、そもそもそれがはっきり見つからないから目標も決まらなかったんでしょ?

たしかに夢や理想といったものを反映して目標を決めるのも悪くはないです。

でも、それがないと目標を持てないというのも勘違いなのです。

目標に関してすべての人に共通する問題

言い方を変えると、これはある意味では単に

「順番の問題」

です。

夢や理想があるから目標を立て、それを実行する……と考えるか?

それとも、目標を立てて実行している過程で夢や理想が見つかる可能性がある……と考えるか?

という違いだけなのです。

そしてこれは、実は人によります。

どちらがいい悪いではなくて、はっきりってほとんど偶然に結果としてその順番になったというだけなのです。

……ただしその順番がどうであるにしろ、すべての人に共通して言えることがあります。それは

「あなたが実際にそれらを実現する」

という段階では必ず

「目標設定」

「目標達成」

というプロセスを(一度だけでなく何度も繰り返して)成立させる必要があるという事実です。

この点は、どちらにしろすべての人に共通して必須です。

そうしないと、夢や理想があろうがなかろうが……どっちみち実現はしないわけですからね。

で、そうなると上で挙げた

① 目標を達成するという体験のための目標(体験目標
② 達成可能だと分かっている目標(可能目標
③ 今のところ自覚できている範囲で最も遠くにある目標(地平目標

という分類が重要になるわけです。

今言った前提で見ると、実はほとんどの人にとって目下の必須課題といえるのは……

「目標を達成するという体験」

であるということに気が付くはずです。

つまり、一言でいうとほとんどの人は、そもそも

「目標設定」

「目標達成」

というプロセスを成立させるスキルが圧倒的に足りない。

……というより

「目標設定」

「目標達成」

というプロセスを今までの人生の中で意識的に経験したこと自体がほとんどないのです

だから

① 目標を達成するという体験のための目標(体験目標

を特に意識する必要があるのです。

その上で、そもそも目標というのは

「探し回って見つけるようなもの」

ではなくて

「単に決めるもの」

だと言っているのです。

目標から考え始める方法

もちろん、同時に

② 達成可能だと分かっている目標(可能目標
③ 今のところ自覚できている範囲で最も遠くにある目標(地平目標

が明確に予定されていてもいいです。

でも、実際にはこれらは後から出てきても十分間に合いますよね?

ここをはっきり区別して、今すべきことを実行しながら考えるのです。

「思考と行動を循環させるようにする」

わけです。

すると、おそらくあなたが欲しかったものに手が届くようになるでしょう。