引き寄せの法則に代表されるような実現モデルは、単純に図式化すると

「思考―結果」

と想定されます。

要するに、そもそも

「行動」

をそのプロセスとして位置付ける場所がなくなるわけです。

異論はあるかと思いますが

そこで議論としては、

「引き寄せの法則とは言っても、それは行動が必要ないということではない、それは誤解で、本当の(本来の)引き寄せというのは……云々」

という話にもなり得るわけで、実際のところそういう趣旨の本や、あるいはサイトやSNSでも、そういう議論が盛んに交わされている例は多くありますよね?

しかし、私の感じ方としては……あくまで「引き寄せの法則」というのは

「思考―結果」

というモデルでなければならない、という認識でいます

そうでなければ、最初の話と(あるいは、最初に話を聞いたときに自然に受け取る印象、イメージと)趣旨がぜんぜん違ったものになってしまうからです。

つまり、

「思考―(本当はなんかいろいろ必要)―結果」

これじゃ納得いかないということです。

私は、「引き寄せ」に限ったことではありませんが、基本的に、

「なんだか、最初に聞いた時の話と、だんだん変わってきてるよな?」

……と感じた場合、仮にその内容がいかに魅力的であっても受け付けないことにしています。私のポリシーみたいなものです。

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では、「行動すること」に意味はないのでしょうか?

では、仮にですが……引き寄せの法則という人類の奥義(?)を十分にマスターしてしまえば、私たちはもう何も行動なんてしなくても、幸せに、豊かな人生を歩んでいくことができるのでしょうか?

……と、考えると

「それじゃ、何か違うような気がする」

と感じるのは私だけではないはずです。

よく考えてみると、ふつう「引き寄せ」をやってみようと思った人は、まあ自然なことながら(少なくとも最初は)

「言われたようなやり方で、思考してみる」……これは手段(方法)

「何か、望んだものを実際に手に入れる、現実になる」……これが目的(結果)

という図式が念頭にありますよね?

そうじゃなければ、それって「引き寄せ」でもなんでもないじゃん?

でも、すると私たちが物心ついた時からこのかた、ずっと持っている常識、固定観念からすると

「行動」「実践」「努力」……みたいな「当然にやらなければならないこと」

を配置する場所がなくなっちゃう。これは違和感がある……なんかおかしいぞと思ってしまう。

それで、ある人は

「引き寄せの法則なんて嘘だ!」

と言い、またある人は

「それは本当の引き寄せじゃない、引き寄せの本当の意味は……」

と言う。

私は、このようなイメージを持っています。

実は「引き寄せ」そのものが手段であって、行動が目的

それで、私の場合ですが、さっき言った

「言われたようなやり方で、思考してみる」

「何か、望んだものを実際に手に入れる、現実になる」

これ自体、つまりこのパッケージ全体が、自分にとっては手段だと考えたらどうだろう。

そうすると、少なくとも「なんか変だぞ?」という違和感はなくなります。

つまり

「引き寄せの法則を使って、望んだものを手に入れる」……これ手段

「望んだものを使って、もっと自由に、好きなように行動する」……これ本当の目的

っていう図式だったら私も文句はないわけです。

実は、たとえば私たちは、健康で丈夫な肉体がほしいのではない。その肉体を使って、この世界を自由に飛び回りたいわけです。

小さな子供は、自転車が欲しいという。でも、本当はその子は、その自転車に乗れる自分になりたい。それに乗って街中をすいすい走り回ってみたいのです。

つまり、私たちの目的は、結局いつも「行動」にある。

もちろん、やりたくないことは嫌だ。苦しいことはしたくない。

やればやるほど悲しくなるような不毛な行為を続けたくはない。

やりたいことをしたい。

正しいことをしたい。

楽しいことがしたい。

もし、そのために「引き寄せの法則」という方法が使えるのなら、使いたいわけです。手段として。

もし「引き寄せ」られるなら……行動というのは限りなく「目的」に近くなり、引き寄せた結果のほうが手段になる。

これはこれでひとつの「理想」を提示していると考えることもできます。

要するに、「引き寄せの法則」によってもたらされる理想的な図式は、本当は

「思考―結果―行動」

というモデルでなければならないのです

ちなみに、私たちは別に、

「行動を禁止されている」

わけではありません。同じく、

「行動している間には思考を禁止されている」

というわけでもありません。

行動しながら思考し、思考しながら行動しても、何も悪くはないのです。

「大きなチャンスが来るまで待つな。月並みなチャンスをつかみ、それを自分の力で大きなチャンスにしろ。弱い人間は大きなチャンスを待ち、偉大な人間はそれを作り出す」

-オリソン・スウェット・マーデン (「ザ・シークレット」より)
https://seiko-keihatu.com/upper/