「朝活」という言葉が流行っているように、最近は朝の時間帯が最も生産性の高い貴重な時間であるという認識のもと、この時間を有効に活用することに多くのメリットがあるという考え方が一般的になっています。

本当かどうか知りませんが、早起きな人ほど生涯収入が多いとか、社会的地位が高くなる傾向があるというような話も時々聞きます。

しかし、そもそも

「朝型人間になる」

とか

「早起きする」

というのは多くの人にとって非常に難しい注文であるというのも事実ですね。

そもそも勤務時間や生活環境の制約から朝活をあきらめている人も少なくないでしょう。

何とか気合を入れて早起きするとしても……その気合に見合うような劇的な効果が期待できるのか?

「それより、ゆっくり寝たほうが有意義だよ……」

なんて開き直っている人もいるのではないでしょうか?

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短時間睡眠法との関係

で、先に少し区別しておきたいのですが、朝、起き抜けの時間を有効に活用しようとすることは、睡眠時間を今より削ろうとすることと同じではありません。

つまり、いわゆる朝活と

「短時間睡眠法」

とは、少なくとも私が思うには同じ概念ではありません。

私個人の例でいうと、私はむしろ一般的な人より睡眠時間を長めに必要とする

「ロングスリーパー」

だと自覚しています。

ですから私は昔流行したような「4時間睡眠法」というような方法を推奨するつもりはありません。

もちろん個人差があると思いますが、私自身は何かをするために

「睡眠時間を削ろう」

とは思っていません。ていうか、削ろうと努力したところで失敗するのは目に見えているのでもはやその選択肢は考えることすらなくなってしまいました。

それと、さらに言うと、季節によって若干ずらしますが私は実は今現在ほぼ毎日

「午前11:00」

に起床するパターンで生活しています。ちなみに就寝はだいたいが午前1時を過ぎています。

ですから「朝の時間」と言っても、私にとっての朝の時間というのは世間一般でいうところの「お昼ごろ」の時間帯になっています。

つまり、私がここで言いたいのは世の中で一般的に言われている意味での「朝活」というのとも少し違います。

私は別に早朝に起きて何かしてるのではありません

「早起き」

にメリットがあるのだと思っているわけではなくて、単に

「毎日だいたい同じ時間に起きること」

「起きてすぐに行う活動を意識的に選択すること」

に主要な意味があるのだと考えているわけです。

たしかに、夕方遅くに起床して朝方から眠りにつく……というような昼夜逆転の生活ということになると極端な気がしますが、でも、別に必ずしも

「朝5時」

とかに起きることに実益があるわけではなくて、何時であろうと

「その人がちゃんと睡眠をとって、起床した時」

が、その人にとっての「朝」なのではないかと私は考えています。

この辺りは前提として意見が分かれるところだとも思いますので、先に書いときます。

起床後の時間を活用するメリット

繰り返しますが……一般に生体の本来のリズムというと

「日の出とともに起きて、日没とともに眠る」

というのが最も自然で、それが体にも良いというように認識されているように思いますが、私は必ずしもそうではなくて、特に現代のように科学技術や社会システムが高度化している状況下では、一日のサイクルが規則的であれば、別に「早朝」にこだわることはそこまで重要ではないと考えています。

いずれにしろ「朝の時間」(その人にとっての朝=起床後の時間)を意識的に活用するメリットを改めて考えてみると、まず

① 生体リズムから考えたメリット

として、まず睡眠による回復の直後なので理屈としては

「最も気力、体力が充実しているはずの時間」

であるはずです。

ふだん不規則な生活が続いていたりするととてもそんな感じははしないかもしれませんが、本来は起床後が一番元気があってエネルギーも充実しているはずで、そこからいろいろな活動をすればするほど疲労が蓄積し、気力も能力も落ちてくるというのが当然でしょう。

ある意味、現代人の多くがその本来のリズムを取り戻すことから始める必要がある、と言えるかもしれませんね。

単に肉体的なことだけではなくて、昨今よく指摘される点として

「脳は睡眠によって整理される」

という考え方があります。多くの解説書も出ていますが、睡眠というのは単なる休息ではなくて

「起きている間に得た情報を選択し、整理する」

という機能を担っているとされます。つまり身体的な意味だけではなくて、朝一というのは知的活動にも最適な時間帯であるという基本的な理屈が成り立ちます。

これを認めるなら、要するに朝一の時間帯って何をするにしても

「最も効果が高い時間帯」
「最も効率の良い時間帯」

であるという結論になるわけです。

同時に、仮にそのように良い状態で朝の時間を過ごすことができると、肉体的にも精神衛生的にも、

「その後の一日全体がさらに活性化する」

とも推測できますよね?

少なくとも、毎日気分よく過ごせそうな気はします。

また、現代人の多くがそうであるように

「時間に追われて、重要なことを後回しにしてしまう」
「今日やるべきことができないまま一日が終わる」

ってなった時の、あの独特のいや~な気分を味わう必要がなくなるというのも非常に大きなメリットと言えます。

ところで、もう一つは

② 朝活動する環境的なメリット

というのもあります。

たとえば、よく指摘されることとして

「朝は騒音が少なく、リラックスしたり集中したりするのに適していることが多い」

とか

「朝早い時間は交通機関や道路がすいている」

といった点が挙げられるでしょう。

たしかにごく一般的に言えばある程度それは妥当です。

……ただし、あなたという個人にとってそれがぴったり当てはまるかというと、それはあなたの今の状況によると思います。

私自身の個人的な例で恐縮ですが、私の住んでいる地域だと、もちろん早朝も比較的静かと言えば静かですが、通勤時間を過ぎたあたりのお昼前の時間帯も同様に静かと言えば静かだと思います。

また、幹線道路はたしかに深夜から明け方が最も交通量が少ないですが……私はそもそも車を運転しませんのであまり関係ないのです。

あえて言えば私が住んでいる最寄りの駅は朝かなり早い時間から通勤客で込んでいます。むしろ、一般の通勤時間を過ぎた日中の時間帯のほうが電車はすいていると思います。

……というふうに、環境的な面での

「早朝時間帯に活動するメリット」

というのは個別の状況や、家族構成や、またあなた自身がその時に何をしたいのかによってもかなり差異が出ると思うのです。

等しく言えるとしたら……おそらく

「空気が比較的澄んでいて、冷んやりして気持ちいい」

……ということくらいかなあと私は思うのですが、いかがでしょうか?

朝一番にするべき活動とは?

ところで、いわゆる「朝活」を考える人の中で、そもそも何らかの目的が先にあって、 それをする時間を捻出する方法として朝の時間を使うという順番で考えている場合と、特にそうではなくて、どちらかというと

「とにかく早起きして朝の時間を有意義に過ごすこと」

それ自体を目的としているような場合との2つが考えられます。

で、ふつうは何をしたらいいかと迷うのは後者の方の場合ですね。

しばしば、朝活と言ってもいったいどんなことをするのがいいのだろう……というような質問を聞くことがあります。

前者の場合は基本的には

「朝早く起きたはいいけど……じゃあ何しようかな?」

というような点で迷うことはないでしょう。

ただ、その代わり……1日目、2日目と頑張って早起きしては見たものの、

「早起きに慣れていないために眠気が勝ってしまい、一応起きたのだが結局やろうと思っていたことに手が付けられない

というような悩みのほうが多く見られます。

意気込んで数日はトライしてみるものの

「やっぱり、早起きしてやろうなんて自分には無理なんだ」

と早々にあきらめてやめてしまうという結果になることも少なくありません。

実際、私も同じように意気込んで朝4時に起きて……というような方法を試して挫折したことが数回あります。

そこで、どういう理由で朝時間を活用しようとする場合であれ、とにかくは、多くの人にとってはその前にまず

「今より早い時間に起床する」
「朝から活動することに慣れる」

これ自体が課題になるはずですね?

そう考えると、朝一番にすべきこととして第一に挙げられるのは

① まずは体を動かすこと

ということになります。

これは、あなたが本当はあらかじめ朝やろうと決めていることがある場合であっても、です。

典型的にはジョギング、ウォーキング、あるいは散歩といった行為が想定されます。実際それらを日課にしている人もいますが、特に健康増進のためというのでなければ、いわゆる

「運動」
「スポーツ」

でなくても構わないと思います。

なぜなら、ここでまずしたいことは端的に言って

「その時刻に起きること」
「起きたら眠気を覚ますこと」

だけだからです。最初の段階ではむしろそれだけが目的であるような行為でいいわけです

たとえば、部屋の掃除とか、近くのコンビニに新聞を買いに行くとかでも良いと思います。

要するに、とりあえず朝日を浴び、体を動かせばその場では眠気はかなり覚めます。

まずそれ自体が重要なわけです。

二度寝の誘惑を断ち切る

ちょっと実際的な話をすると……最初のうちは、仮にそのような日課を設定しても、体を動かしている瞬間はある程度目が覚めてくるように思うけれど、その後座って落ち着いているうちに、あるいは、自分が本当にやろうと思っていることに手を付けたとたんに

「また眠たくなってきてしまい、結局二度寝してしまう」

とか

「何とか無理して起きているのが精いっぱいで、頭がぼーっとして何にも考えられない……」

という状態になる可能性がけっこうあります。

つまり

「これじゃ一体何のために早起きしてるんだか、意味が分かんない!」

という状態に陥る確率が高いということです。

しかし、これも「あるある」なので、そこであきらめる必要はないです。

早々とあきらめずに、それでもとにかく数日~数週間くらい

「毎日その時刻に起き」
「起きたら体を動かして眠気を覚ます」

これだけを繰り返してみることをおすすめします。

すると、あなたの身体(いわゆる自律神経系)は徐々にそのパターンに合わせて働こうとするようになるでしょう。

これは別に早朝でなくても同じことです。

毎日その時刻に起きて、活動を開始するというサイクルを、いわば自分の体に教え込む必要があるわけです。そのためには一定の繰り返しが必要です。

さて、その上で次に朝の時間に持ってくるべきものとしては

② 今のあなたにとって最優先の作業

ということになります。

もともとやりたい行為が明確に決まっている人なら迷うこともないでしょう。

多くの事例では、それは

「読書」
「語学学習」
「情報収集」

といった、いわゆる勉強に類する行為である場合が多いでしょう。

あるいは

「創作活動」
「ブログを書く」
「楽器の練習」

といった知的活動を想定している人も多いでしょう。

よくある議論として

「朝のうちは単純作業を入れたほうが効率がいい」

という人と、あるいは逆に

「朝のうちに重要な決裁とか、熟慮が必要なことを済ませたほうがいい」

という意見の人がいると思いますが、私は思うには、結局それはどっちでも良いというか……そういう基準で考える必要はないように感じます。

それより、とにかくそれがあなたにとって今一番重要だと思えるような事柄を朝一に行う、という考え方のほうが良いように思います。

そして、何であれ、ここでポイントとなるのは

「やろうとすることをできるだけ絞る」

ということです。

仮に、起床後に十分な時間が取れる状況であっても、やりたいことを時間割的に3つも4つも詰め込もうとすると高い確率で失敗します(経験上)。

少なくとも、毎朝必ず行うメインタスクは

「1つだけ」

にします。

さらに言えば……1つと言ってもその活動自体をできればさらに細分化して、より具体的な一つの作業、一つの行為にまで絞り込めばなお有効です

例を挙げると、たとえば朝一でやることは

「英語学習」

というふうに決めるだけではなくて

「英単語を10個覚える」

というように、さらに具体化して、それだけを続けましょう。

頭で考えると

「せっかく早起きして……それだけじゃ物足りない」

とか感じるかもしれませんが、そのほうが長続きしやすいですし長期的には有効と思います。

また、当たり前ですが

「朝の時間が一日のすべて」

というわけでもありません。

もしそれ以上のことを追加したいというなら、残された一日のどこかで追加すればよいのです。

朝の時間を有効活用することのメリットには

「その後、一日全体を通して時間を有効活用できる可能性が高くなる」

という点も含まれます。

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その上で、もう一つ朝一番の時間にやっておきたいこととして私は

③ 思考の整理、確認

というのを特におすすめしたいと思います。

……ちょっと何のことかイメージしにくいかもしれませんが、言い方を変えると

「今考えている目的とか計画について確認したり、必要に応じて修正や再検討をする」

とか

「自分がイメージしている目的について考え直す」

とか

「人生を俯瞰してみる」

とか、そういうこと。

要するに、自分が考えていることの全体像を自分で確かめるというような意味です

これを毎日、ごく短時間で十分なので習慣にするのです。

……で、これはいつやるのがいいかというと、まさに圧倒的に朝が適していると私は思います。

ただ一方で、夢の実現とか目標達成について想像を膨らますというときにはむしろ就寝前、寝入りばなが良いといった意見もあります。

ですが私なりの認識ではそれはいわゆる

「イメージング」

という意味で行う場合であって、私が今「朝行ったほうがいい」と言っているのは

「自分が成功したイメージを持ちなさい」

とか

「目標を達成した瞬間の感情を想像しなさい」

というような意味ではなくて、どちらかというと

「現状把握」
「自分が現在立っているポジションを確かめる」

ということのほうに重点があります。

たとえば、今までしていなかった人の場合なら目標を決めてみるとか、達成するための具体的な方法を計画してみるとか。

あるいは、それを繰り返し練ったり、考え付いたことを都度補足していったり……そういうことです。

内容的には当然、将来的な計画や目標といったものも含まれてくるでしょうが、朝行ったほうがいいのはイメージングというよりも

「では、それを踏まえて今日は何をするか?」

とか

「直近の自分の行動や成果が、目的に沿っているか?」

というような点を毎日確認し、必要に応じて軌道修正したりするという「作業」です。

もちろん、その一環として瞑想とかアファメーションとか、イメージングといった方法も朝の日課として追加してもいいです。

一般的にも、早朝に瞑想や座禅、あるいはヨガとか太極拳といった精神的充足に主眼を置いた活動を取り入れている人はたくさんいると思います。

それもアリですが、私はそれと同時に

「自分の考えを紙に書いてみる」

とか

「ライフプランを確認してみる」

とか

「自分にとって大切なものをランキングしてみる」

とか……そういう自分なりの人生の俯瞰の仕方を決めておいて、それを

「毎朝短時間繰り返す」

ことが非常に有意義だと思っているのです。

こういうこと言うと、またちょっと「自己啓発っぽい」感じがして気に食わないという人もいるかもしれませんが……そこまで気を張らず朝の小さな習慣として試してもらえれば嬉しく思います。