「潜在意識をとことん使いこなす」

この本は、ジョセフマーフィー氏の代表作である「眠りながら成功する」に、より現代的な研究結果やエピソードを加えたものです。

人によりますが、私は原著よりは「とっつきやすい」のではないかと感じます。

ジョセフ・マーフィーとは、自己啓発界の大御所とも言えるし、
ポジティブシンキングを世に広めた張本人とも言えるような人。

眠りながら成功する

という日本語タイトルからも分かる通り、

「努力とか勉強とか……辛気臭いこと言ってないで、ポジティブポジティブ!」

という路線ですね。

分類としてはスピリチャリティ系。ジョセフ・マーフィーはニューソート系の教会の牧師ですから、当然と言えば当然。

目標達成、自己実現を目指すなら、とにかく潜在意識を用いること!

っていうか……それこそ大事で、それ以外はあんまり関係ないと言ったほうが近いかもです。

行動も必要です……。

ただ、本書「潜在意識をとことん使いこなす」もそうですが、実際に読んでみると、ただひたすら念じれば願いが叶う……とまでは言ってないです。

「行動」「習慣」「目的」といった、いわゆる成功に必要とされるキーワードも必須の項目として説明されています。ただし、マーフィーの場合は、発想が通常と逆で、あくまで潜在意識の活用のほうが重点であって、こちらが主ではないのが特徴という言い方はできると思います。

かんたんにイメージするなら、ジョセフマーフィー牧師の基本的考え方は、まず潜在意識を確実に捉えて、潜在意識と合致した思考を身に付けることが第一。そちらのほうが主たる問題。

そうしたら、次には、むしろその思考の側に、あなたの行動や、習慣や、目的など諸々の「現実的事象」をすべて合致させるように意識してゆく。それによって結果的に思考と現実を一貫させる、というニュアンスが強いです。

おそらく、好き嫌いが分かれるタイプの本かもしれませんが、意外と内容は実用的な部分も多くあるので少なくとも、タイトルだけ見て

「眠りながらだって? 何をふざけたことを……寝言は寝て言え!」

と一蹴する前に、ちょっと中身を見てみてほしい本ではあります。

「マーフィーの法則」じゃないよ

日本でも以前流行して、今でも話題になることはあるかもしれませんが、いわゆる

「マーフィーの法則」

というのがありますよね?

たぶん一般の認知度はむしろこちらのほうが高かったりします。

たとえば

「停留所で、なかなかバスが来ないので、歩いて帰ろうと思って、歩き出したとたんに、待っていたバスに追い越される」

みたいな、期待したら必ず期待外れになっちゃうの法則です。今でいう「あるあるネタ」というヤツですね。

で、これはこれで面白いんですけど、これは「ジョセフマーフィー」の成功法則およびその著書とはぜんぜん関係ありません。

一説には、マーフィーの法則はジョセフマーフィーの「パロディ版」だという話もありますけど、どっちにしろ、少なくとも内容はまったく別のものです。

もし間違えて買っっちゃった人がいたら、それはあなたの潜在意識がさせたことです(笑)