一年の計は元旦にあり、と言いますが、正月に立てた
「今年の目標」
がちゃんと守られた年は何回あったでしょうか?
ここ何年か、私はいわゆる「新年の抱負」「新年の目標」というのを立てていません。
でも、その代わりに意識して必ずしていることがあります。
いったい、何をしているのでしょうか?
1年スパンの「抱負」は要らない!
もしかすると年齢によって変化するのかもしれませんが……少なくとも私の経験上の肌感覚では、目標とか計画を(個人レベルで)立てて、実行するという作業、作業というかこれは実際には「循環」のようなものなのですが、
「1年=12か月=約52週=365日」
という時間の区切り方は、この循環にとって最適な区切り方ではないような感覚があります。
……もちろん、会社など組織全体としての循環、あるいは世間一般の区切り方としては良いのですが、個人が
「目標→計画→実行→結果(検証)」
つまり「PDCAサイクル」を想定する場合には、1年というのは何とも中途半端な期間のように思えてなりません。
「帯に短し襷(たすき)に長し」
といった感じです。
とは言え、一方では……別に自らそうしようと意図せずとも、誰でも新年というのは
① 人生の節目を感じ
② いきおい自分の過去や現状を振り返る気持ちになり
③ 新しい事柄や将来の展望や期待を膨らませ
④ 自動的にモチベーションが上がる
という意味では「またとない機会」です。
これをあえてスルーするのはもったいない。この力を活かさない手はありません。
「お正月」という特殊な状況
また、年末年始から、年明け、つまり1月上旬くらいの時期というのは、ある意味では非常に特殊な時期とも言えます。
端的に言うと、この時期というのは、すべての人に均しく「非日常」の状況が許される時期です。
要するに、年間の中で唯一、ほとんど全員が日常的な活動から完全に開放されます。
「いや、俺は年末年始も仕事だよ……ったく」
という人も確かにいるでしょうが。
しかし、おそらくほとんどの企業や機関が通常とは異なる「年末年始仕様」の営業時間、営業スタイルになりますから、
たとえ出勤であっても、 そこですることは通常の業務とは大きく異なることでしょう。
いつもの出勤時間じゃない。
いつもの業務内容じゃない。
いつもの客数じゃない。
そして、関わる人の気分が違う。
直近の目標を再認識しダッシュで取り掛かる!
ですから……私は「新年」つまり「正月休み」の期間はですね。
「今年1年の抱負」
とか
「新年の目標」
とか言って、その時に「何か今までと違ったことを取り入れよう」とするんじゃなくてですね。
むしろ、もともとあった、もっと長期的な展望(たとえば、自分の究極的な目標とか、いつか実現したいこととか)を再認識した上で、
「じゃあ今、とりあえず今すべきこと」
つまり
「直近の計画、行動目標」
を把握し直し(すでに日常から取り組んでいる場合)……。
あるいは、現実的にはまったく何も動き出せていないなあと気が付いたというならば、新たに
「今すぐ始めるべき活動、行動」
を特定して……。
「よし、今年はこれをやるぞー!」
……じゃなくて、お正月休みのうちに、とりあえずそれを開始しておくってことが良いんじゃないかと思っているわけです。
繰り返しますが……この時期というのは、またとない「非日常」期間です。
「非日常的な状態で思いついた夢や抱負や長期目標は……日常に戻れば速攻で忘れます」
「日常、やろうと思っていたのにできなかったことを、非日常である今こそ、一気に進めるのです」
そして、直近でとりあえず開始した、とりあえず今までより進んだ……という、その成果をそのままあなたの日常に持って帰るのです」
私は、ここ何年かはこのようにしています。なので、他の人から
「今年の目標は何ですか?」
とか聞かれるとちょっと困るのですが。(そういう時は「いや、取り立てて別にありません……」とか答えます)
しかし、実効性の面から言うと、こちらのほうが断然高いです。
新春を寿ぎ……ご挨拶に代えさせていただきます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。