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「ルールを知ること」の大切さ
どんな分野でも、成功するためには
「ルールを知る」
ことが必須の条件だと感じます。
もちろん何かに成功するための条件や要因は数多くあり、複雑に絡み合っているものでしょう。
ただし
「今自分がどんなルールで戦っているのか?」
というのは必ず知っておくべき必須の成功条件であり、かつ、他のどんな点よりも先に
「一番初めに確認すべきこと」
「本来それを始める段階ですでに見えているべきもの」
ということになります。
それなのに多くの人は、そのルールを知ろうとしません。
ルールを知らないまま手探りで着手しようとします。
……もっと言えば、すでに長年それに取り組んでいながら、そこにあるルールが何なのかということに無頓着なまま続けているのです。
まずスポーツやゲームなどのことを思い浮かべてください。
ルールを完全に把握している人と、ルールをよく確かめず、うろ覚えのまま試行錯誤している人。
どちらが勝つ確率が高いですか?
むしろ実際に戦うまでもなく結果は見えていると言ってもいい。
その分野で一流と呼ばれる人。
その第一線で活躍している人。
……そういう人々が、まさかルールをよく知らずにそのポジションにいられると思いますか?
あり得ないことですよね?
ルールを知らないのは絶対的不利
もちろん、スポーツや運動競技の場合、公式に厳密に設定されたルールが存在することはだれだって分かります。
そして、参加しようとするすべての人が、いつでもそれを知ろうとするなら知ることができます。
これは明確です。
あるいは、ポーカー、麻雀、将棋などの知的ゲームにおいても、公式の大会であれば必ず細かい取り決めがあらかじめ規定されています。
しかし、公式でない、たとえば私たちが内輪で楽しむだけの場合……となると、たしかにそこまで明確にルールを確認しないままやっていることはありますね。
むしろ多くの初心者は、正しいルールを確認する前に、とりあえずやってみるという場合のほうが多いです。
「慣れれば分かるよ」
「その時になったら教えるよ」
なんて言われて……気が付けば相当期間やっているのに実はルールをよく知らないままだったなんてことは珍しくないでしょう。
あくまで遊びというならそれも自由です。ただ、もちろんこれは非常に不利な状態であるのは明らかですよね。
ルールを完全に知り尽くしている人と相対したら、レベルや腕前がどうであれ確実に不利ですよね?
何にでもルールは存在する
ではもっと広げて考えてみるとどうでしょうか?
たとえばあなたが就職して、会社で仕事しているとします。
仮に、あなたは
「その会社で出世したい」
「大きく成長したい」
「他人より早く昇給したい」
……とか、そのような野望、向上心と言ってもいいですが、とにかくある程度大きな成果を求めているとします。
その時に、その仕事をする上で前提的なルールを知らないままだったら……他人に大きな差をつけて目指す成果を上げることができるでしょうか?
やっぱり、たぶん難しいですよね?
ルールを理解しないでただやみくもに頑張っていても……大きな成果が出る道理はないのです。
極端に言うとそれはまるで、最初から
「負けても別にいい」
「結果なんて求めてない」
と言っているのと変わらないのです。
そこに横たわっている事実上のルールを意識する
ところで問題は……たとえば
「仕事」
ということになると
「何をもってルールなのか?」
が必ずしも完全に明確ではないということです。
スポーツやテーブルゲームなら、ルールそのものが明確に規定されており迷うことがありませんが
「仕事」
ということになると、そういう意味での
「人為的に、明確に決められたルール」
というのが定められているわけではありません。
ここで、あなたがこれからやろうとしていることについて
「事実上のルールと言えるのは、何なのか?」
をできるだけ完全に、明確に把握する必要が生じます。
……把握するというより、これは言い換えれば自分なりにルールを設定する力が必要になるという意味です。
仕事上のルールと言えるもの
たとえば、仕事においてはまず
① 関係法令
② 就業規則
③ 契約上の規定
といったものは比較的客観的で、ある程度明確なルールと位置付けられるかもしれません。
でも、仕事ということになると当然このような明文化されたものだけがルールなのではありません。
それ以外にもたとえば
④ 業界の慣例、慣習
⑤ 会社の方針、社是
⑥ 上司や関係者の意向
などは、その仕事の進め方や成果の種類や内容を左右する要因です。
いわゆる
「暗黙のルール」
と言えますよね?
そしてさらに言えば
⑦ あなた自身が求めているもの
⑧ どんな意味での成果を出したいのか
……なども自分自身にとって事実上のルールと位置付けることが可能です。
あるいは
⑨ 常識や社会通念
⑩ 優先順位
⑪ どんなプロセスを踏むか
……など、考え出せばどんどん多岐に渡ります。
たとえば、上記の
① 関係法令
② 就業規則
③ 契約上の規定
というのも、現実には絶対に守られるという保証はありませんよね?
スポーツなら、どんな行為をすれば反則、というのが比較的明確ですが……ビジネスにおいては、形式上の規則や遵守事項などを
「こういう事態に至ったら、故意に無視する」
ということのほうが事実上のルールになっている……ことさえ珍しくはありませんからね?
ルールを意識すると見えてくるもの
今言ったことを逆から見てみると、冒頭では
「スポーツやゲームの場合は、ルールが完全に明確である」
と言いましたが、それはその競技そのもの、それ自体という範囲に限定すれば明確であるというだけで……たとえばあなたがどんな意図や目的を持ってその競技を行うのかという観点を含めて考えると、仕事や他の行為と同じように、そこにはさらに広い意味での
「事実上のルール」
が設定されるべきだということに気が付くでしょう。
このように、その事柄に関して明に暗に横たわっている
「事実上のルールの全体像」
が何なのかを自分なりに把握すること、あるいは、それを自分なりに決定するという習慣が必要なのです。
目的を達するには。
成功するためには。
繰り返しますが、把握しなければならない部分と同時に、自分なりに設定すべき部分があると思います。
もちろん、知識や経験不足から全体像が見えなくて、何がルールと言えるのか理解し切れない場合もあるでしょう。
自分なりに考えたルールが的外れだったりする可能性も常にあります。
しかし、それでも
「ここでは何がルールなのか?」
ということを常に意識的に想定するという習慣を持っているのは有利であるに違いありません。
そのような点にまったく無頓着なまま続けている人と比較すれば、実は勝負する前から結果は見えているのです。