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自己信頼(ラルフウォルドエマーソン)を読む
ラルフウォルドーエマーソンは19世紀アメリカの思想家。超越主義( 古典的な宗教観を否定し、汎神論的世界観に基づく個人主義的な思想)の代表的存在です。
「自己信頼」というストレートな題名の本はエマーソンの代表作。日本でも繰り返し翻訳されています。
いかなる角度からも自分自身を完全に信頼する
エマーソンの主張は、流れとして見ればそれ以前の封建的な考え方に対する批判、否定として出てきたものなので、現代的な個人主義、快楽主義的な考え方に近い面もあります。その意味では私たちにとって受け入れやすいものと言うこともできます。
たとえば
「自分の信念や、自分なりの思考を臆せず堂々と述べること」
「他人の批判や否定を恐れる必要はないこと」
というような点では大いに納得できるような気もします。
しかし、実際にはその主張は徹底され過ぎていて日常的にかんたんに実行することはできません。
その意味ではある種の理想論とも言えます。
エマーソンの文体は詩的で美しいと言われています。
翻訳であっても、その主張の強さと表現はそれだけでも力を与えてくれるような気がします。
また、ニューソート系の思想的支柱とも言える立場のエマーソンの言葉は、後の多くの自己啓発本で引用されているのを見ることができます。
「すべての行為は、それ自体に報いる」
―「思考は現実化する」でエマーソンの言葉が引用されている例
「種子と果実は分断することはできない」
「人はその人が常に考えているような人間になる」
SNS全盛の時代だからこそ再定義したい「発信力」
現代、ネット社会となり多くのSNSサービスが利用されている中で、いわゆる「炎上」と呼ばれる現象や、ヘイトスピーチ、あるいは個別のコミュニケーショントラブルなどの問題も深刻になってきました。
一方で、そのような懸念に過剰に反応してしまい、自由な表現や主張ができないでいる人もたくさんいるでしょう。
可もなく不可もない意見とか、だれも反論しようのないプロトタイプな主張。アンチを生まない表面的なコミュニケーションばかりがタイムラインを流れていくのをむなしく眺めているという人も、おそらく少なくはないと思います。
リアルにおいても共通しますが、コミュニケーション活動や情報発信をする際に必要な
「自分なりの軸」
を考える際にも有効な書かもしれません。


